
・携帯番号からの情報収集、合法的な範囲
1. 探偵事務所が携帯番号から収集できる情報
:契約者名義: 携帯電話の契約者名義を調べることができます。ただし、個人情報保護の観点から、名義人の氏名や住所などの詳細な情報を得ることは難しい場合があります。
:回線種別: 携帯電話の回線種別(ドコモ、au、ソフトバンクなど)を特定することができます。
:契約状況: 携帯電話の契約状況(利用停止、解約済みなど)を確認することができます。
2. 探偵事務所が携帯番号から収集できない情報
:通話履歴: 個人情報保護法により、携帯電話の通話履歴を取得することはできません。
:位置情報: 携帯電話の位置情報を取得するには、裁判所の令状が必要となります。探偵事務所が独自に位置情報を取得することは違法です。
:メール・SMSの内容: メールやSMSの内容は、プライバシーに関わる情報であり、探偵事務所が取得することはできません。
:個人情報: 氏名、住所、生年月日などの個人情報は、個人情報保護法により、探偵事務所が携帯番号から直接取得することはできません。
・合法的な範囲
1. 個人情報保護法の遵守
日本では、個人情報の取り扱いに関する基本的なルールとして「個人情報保護法」が定められています。この法律は、個人情報を収集・利用する際に、本人の同意を得ることや、利用目的を明確にすることなどを義務付けています。探偵事務所が携帯電話番号を基に情報を収集する場合も、この法律に従う必要があります。
2. プライバシー権の尊重
携帯電話番号は個人のプライバシーに関わる重要な情報です。探偵事務所が情報収集を行う際には、プライバシー権を侵害しないように注意しなければなりません
3. 電気通信事業法の遵守
携帯電話番号に関連する情報を収集する際には、「電気通信事業法」にも注意が必要です。この法律は、通信の秘密を保護することを目的としており、無断で他人の通話内容や通信履歴を取得することは禁止されています。
・着信履歴と通話記録。行動パターンの分析
着信履歴と通話記録
1. 着信履歴・通話記録の取得
探偵事務所は、依頼者の同意を得た上で、対象者の携帯電話やスマートフォン、固定電話の着信履歴や通話記録を取得します。これらの情報は、対象者が誰と、いつ、どのくらいの時間通話したのか、あるいはメールやメッセージをやり取りしたのかを知る上で、貴重な手がかりとなります。
・取得方法
:対象者の同意: 対象者本人の同意を得て、携帯電話会社や通信事業者から直接取得します。
:法的手続き: 裁判所からの令状や、弁護士照会制度などを利用して取得します。
:その他の方法: 探偵事務所独自の調査方法で取得する場合がありますが、違法な手段は用いません。
・取得内容
:着信履歴: 着信日時、発信者番号、着信回数など
:発信履歴: 発信日時、宛先番号、通話時間など
:通話記録: 通話日時、通話時間、通話料金など
:メール・メッセージ: 送受信日時、相手先、件名、本文など
2. 着信履歴・通話記録の分析
・通話頻度: 特定の相手との通話頻度が高い場合、その相手との関係性が深い可能性があります。特に、今まで頻繁に連絡を取っていなかった相手との通話が増えている場合は、注意が必要です。
通話時間: 特定の相手との通話時間が長い場合、親密な会話をしている可能性があります。特に、深夜や早朝など、不自然な時間帯に長電話をしている場合は、浮気の疑いがあります。
・通話時間帯: 特定の時間帯に集中して通話している場合、浮気や不倫の時間帯を特定できる可能性があります。例えば、配偶者が残業や出張中に、特定の相手と頻繁に連絡を取っている場合は、浮気の疑いがあります。
・連絡先: 登録されている連絡先から、浮気相手や不倫相手を特定できる可能性があります。特に、女性名や男性名で登録されている連絡先が、実際には異性の名前だったり、浮気相手との連絡先を偽装している場合があります。
・メール・メッセージの内容: やり取りされたメールやメッセージの内容から、浮気や不倫の証拠を見つけることができる場合があります。特に、愛情表現や秘密の約束などが含まれている場合は、決定的な証拠となる可能性があります。
3. 行動パターンの分析
:行動範囲: 対象者が頻繁に訪れる場所や、行動範囲を特定することができます。例えば、特定の場所で待ち合わせをしていたり、浮気相手の家や職場に出入りしていることが分かれば、浮気の証拠となります。
:交友関係: 対象者が親しくしている人物や、交友関係を把握することができます。特に、今まで交流のなかった人物と親密な関係になっている場合は、浮気の疑いがあります。
:生活サイクル: 対象者の生活サイクルや、行動時間を特定することができます。例えば、残業や休日出勤が多い場合、その時間帯に浮気相手と会っている可能性があります。
:浮気・不倫の証拠: これらの情報を総合的に判断することで、浮気や不倫の証拠を掴むことができる場合があります。
・GPS追跡で明らかになる位置情報

GPS追跡で取得できる情報
1. 現在地の特定
GPS追跡の最も基本的な機能は、対象者の現在地を特定することです。GPS端末やスマートフォンの位置情報を利用することで、対象者がどこにいるかをリアルタイムで確認できます。これは、特に行方不明者の捜索や、浮気調査で相手の行動を確認する際に有効です。
2. 移動経路の追跡
GPS追跡では、対象者がどのような経路を移動したかを記録することができます。これにより、過去の行動パターンを分析したり、特定の場所に頻繁に訪れているかどうかを確認したりすることが可能です。例えば、浮気調査では、相手が不審な場所に頻繁に出入りしているかどうかを確認するために利用されます。
3. 滞在時間の把握
GPS追跡では、対象者が特定の場所にどれくらいの時間滞在していたかも把握できます。これにより、不審な場所に長時間滞在していた場合、その理由を探ることができます。例えば、浮気調査では、相手がホテルやアパートに長時間滞在していた場合、不貞行為の証拠として活用されることがあります。
4. 速度の計測
GPS追跡では、対象者の移動速度も計測できます。これにより、車やバイクなどの移動手段の速度を確認し、危険な運転をしているかどうかや、不審な動きをしているかどうかを判断することができます。例えば、企業内の不正行為の調査では、社用車が不必要に高速で移動している場合、私的な目的で使用されている可能性を疑うことができます。
5. 行動パターンの分析
GPS追跡データを長期間にわたって収集することで、対象者の行動パターンを分析することができます。例えば、特定の曜日や時間帯に不審な行動を繰り返している場合、その背景にある理由を探ることができます。これは、浮気調査や企業内の不正行為の調査において、重要な証拠となることがあります。
6. 地理的範囲の特定
GPS追跡では、対象者がどのような地理的範囲内で行動しているかを特定することもできます。これにより、対象者の生活圏や行動範囲を把握し、不審な行動が行われているかどうかを判断することができます。例えば、行方不明者の捜索では、対象者がどの地域にいる可能性が高いかを絞り込むことができます。
7. リアルタイムアラート
一部のGPS追跡システムでは、特定の条件が満たされた場合にリアルタイムでアラートを送信する機能があります。例えば、対象者が特定のエリアに入った場合や、特定の速度を超えた場合に通知を受け取ることができます。これにより、迅速に対応することが可能となります。
8. データの保存と分析
GPS追跡で得られたデータは、後から分析するために保存することができます。これにより、過去の行動を詳細に分析し、不審な行動があったかどうかを確認することができます。また、法的な証拠として活用することも可能です。
9. プライバシーと合法性
GPS追跡は非常に強力なツールですが、その利用にはプライバシーや合法性に関する問題が伴います。日本では、GPS追跡を行う場合、対象者の同意を得るか、法的に認められた範囲内で行う必要があります。無断でGPS追跡を行うと、プライバシー侵害や不法行為に問われる可能性があるため、注意が必要です。
・特定した情報から個人を特定する方法

1. 着信履歴・電話番号から個人を特定する手段
・データベース照合: 探偵事務所が独自に保有するデータベースや、公開されている電話帳データベースなどを照合し、電話番号の契約者情報を調べます。探偵事務所は、過去の調査で得られた情報や、合法的に収集した情報をデータベースとして保有しています。また、NTT番号情報データベースなどの公開されているデータベースも利用します。
・通信事業者への照会: 携帯電話会社や固定電話会社に、電話番号の契約者情報を照会します。ただし、この方法は、電気通信事業法や個人情報保護法などの法律で厳しく規制されており、探偵事務所が単独で行うことはできません。弁護士などの専門家を介して、法的な手続きを踏む必要があります。
・インターネット検索: インターネット検索エンジンやSNSなどを利用し、電話番号に関連する情報を収集します。例えば、電話番号がウェブサイトやブログなどに掲載されている場合や、SNSアカウントに登録されている場合があります。また、電話番号検索サービスなどを利用することもあります。
・聞き込み調査: 電話番号の周辺住民や関係者に聞き込み調査を行い、電話番号の所有者に関する情報を収集します。聞き込み調査では、対象者の自宅や職場周辺の住民、近所の商店主、宅配業者などに話を聞き、電話番号の所有者に関する情報を収集します。
・尾行・張り込み: 電話番号の所有者と思われる人物を尾行したり、自宅や職場を張り込んだりして、個人を特定します。尾行・張り込みは、対象者の行動を直接確認する手段であり、個人特定において重要な役割を果たします。
2. 着信履歴・電話番号から特定できる情報
・氏名: 電話番号の契約者名や、電話番号に関連するウェブサイトやSNSアカウントから、氏名を特定できる場合があります。また、聞き込み調査や尾行・張り込みによって、氏名が判明することもあります。
・住所: 電話番号の契約者住所や、聞き込み調査、尾行・張り込みなどから、住所を特定できる場合があります。特に、固定電話の場合は、契約者住所が自宅住所である可能性が高いです。
・職業: 電話番号に関連するウェブサイトやSNSアカウント、聞き込み調査などから、職業を特定できる場合があります。また、尾行・張り込みによって、勤務先が判明することもあります。
・家族構成: 聞き込み調査や、SNSアカウントなどから、家族構成を特定できる場合があります。特に、SNSアカウントでは、家族写真や家族に関する情報が公開されていることがあります。
・交友関係: 着信履歴や通話記録、SNSアカウントなどから、交友関係を特定できる場合があります。特に、SNSアカウントでは、友人関係や交流のある人物が公開されていることがあります。
・プライバシーとの境界線、探偵の倫理

1.プライバシーの境界線
:法的な制約
日本では、個人情報の取り扱いに関する法律として「個人情報保護法」が存在します。この法律に基づき、個人情報を収集・利用する際には、本人の同意を得ることが原則とされています。また、通信の秘密を保護する「電気通信事業法」もあり、無断で他人の通信履歴を取得することは違法とされています。
探偵や調査業者が携帯番号や着信履歴を収集する場合、これらの法律に抵触しないよう、適切な手続きを踏む必要があります。例えば、本人の同意を得るか、法的に認められた範囲内での調査を行うことが求められます。
:プライバシー侵害のリスク
携帯番号や着信履歴は、個人の交友関係や行動パターンに関する重要な情報を含んでいます。これらの情報を無断で収集・利用することは、プライバシー侵害にあたる可能性があります。特に、収集した情報が第三者に漏れた場合、被害が拡大するリスクがあります。
探偵業者は、依頼人の利益を追求するだけでなく、調査対象者のプライバシーも尊重する必要があります。調査の目的と手段が正当であるかどうかを常に検討し、プライバシー侵害を招かないよう注意を払うべきです。
2. 探偵の倫理
・ 依頼人の利益とプライバシーのバランス
探偵は、依頼人の要望に応えることが仕事ですが、その際に調査対象者のプライバシーを無視してはいけません。依頼人の利益を追求する一方で、調査対象者の人権やプライバシーも尊重する必要があります。例えば、調査の範囲や方法を慎重に選び、必要最小限の情報収集に留めることが重要です。
・ 違法行為の回避
探偵業者は、調査を行う際に違法行為を行ってはいけません。例えば、盗聴や不正アクセス、偽装などの手段を用いて情報を収集することは、法律に違反するだけでなく、倫理的にも問題があります。探偵は、常に法律を遵守し、適切な手段で調査を行うことが求められます。
・情報の適切な管理
収集した情報は、適切に管理する必要があります。情報が漏洩したり、悪用されたりしないよう、厳重なセキュリティ対策を講じることが重要です。また、調査が終了した後は、不要になった情報を適切に廃棄することも倫理的な義務です。
・ 透明性と説明責任
探偵は、依頼人に対して調査の進捗や結果を適切に報告する義務があります。また、調査方法や情報の出所についても、必要に応じて説明できるようにしておくべきです。透明性を保つことで、依頼人との信頼関係を築くことができます。
・倫理的な調査の重要性
探偵業は、社会的に重要な役割を果たすことがあります。例えば、浮気調査や行方不明者の捜索など、個人の生活に深く関わる問題を解決する手助けをすることがあります。しかし、その一方で、調査がプライバシー侵害や倫理的問題を引き起こすリスクも高いため、倫理的な行動が不可欠です。
倫理的な調査を行うことで、探偵業者は社会的信頼を得ることができます。逆に、倫理を無視した調査を行えば、業界全体の信頼を損なうことにつながります。そのため、探偵業者は常に倫理的な行動を心がけ、法律や社会的規範を遵守する必要があります。